TC electronics G System レビューなど
今回紹介するのはTC electrics G system です
年の発表からすでに年経ってしまっていますがTC空間系マルチの現行のフラグシップモデルとして最高のクオリティのものです
まずは基本的スペックから
・ラック、ペダル両方のスタイルで使えます
→ラックの場合は本体をラックにボートはコントローラになります
・外部EXP端子、VOL端子
・エフェクトループ×4つ
・9V DCアウト端子×4つ
・30のエフェクトバンク×5つのフットスイッチ
→エフェクトパターンを150個保存可能
・エフェクトは主に空間系のみ、ごく一部歪みも含みます
・エフェクトのパラメータは全て数値で調整
・外部MIDI端子
こんな感じでしょうか
このマルチ一言で表すと
「もう空間系はいらない、全てをコントロールするプロフェッサー兼空間系マルチ」
と言った印象です
TC electric と言いますとデジタル空間系のエフェクトではline6や、evevtideとならび高いクオリティで有名ですね
このTCからは近年TonePrint と言う自分好みにデジタルエフェクトを設定できるものがコンパクトエフェクターとしていくつも発売されています。
そのどれもがとてもハイクオリティで価格と自分の財布が許すなら揃えてしまいたいほどですが
一個の単価は約10000〜17000
X4などで25000位です
それぞれにどう言った場面で導入するのか、使いやすさ、使い道にあったペダルの形態を選択するのもいいのですが
やはり全部揃えるとなると高い本当に高い
2017年現在で公式に発表され日本で売られているモデルは約30個
これを集めると45万位は余裕で超えますよね
となるとこのG system 一個買ってしまった方が割にいいんじゃないかと思わされます
この辺りの価格設定(部分的にマニアックに使いたい人向けにはToneprint のコンパクトを、全部楽しみたい方向けにはG system またはNova system を)と価格設定の振り分けが非常に上手だなぁと思います
うーんなんならG system にするかと思いそうですよね
おトクとかそう言った事を言いたくはありませんがTCの空間系が好きな方には本気でオススメできるものだなぁと感じました
そう思えた点は3つ
・3つのエフェクトループが付いている
・プリセットが数値管理なのでデータをとっておける
・TC空間系とスイッチャーを兼ねているからです
これらから見ても素晴らしいマルチだなぁと思いました
スイッチャーの相場と言いますと、5ループのいいやつで4.5万しますよねもっといいものなら8万クラスのものもありますよね
それを考慮して
スイッチャー+高品質空間系マルチ
と思うとトータルは安いのかなぁと思います
このエフェクトループですがとてもいいです
歪みは手持ちのお好みのペダルを使用できて高品質なTCのマルチを使える訳ですから
もちろん繋ぎ順や手持ちの歪みにコーラスやコンプなどをかける事もできます
エフェクトについて
選べるエフェクトの種類が多すぎるので公式ページを抜粋しながらレビューしたいと思います
・Filter – フィルター
搭載アルゴリズム
Resonance Filter
Touch Resonance Filter
Auto Resonance Filter
Wah Wah
Touch Wah
Auto Wah
Formant Filter
Touch Formant
Auto Formant
これらですが主にオートフィルターのキャラクターはMu-tron系に近いなぁと感じました少なくともGuyatoneのWah Rocker系ではありません
つまりリードに半踏み状態で掛けるのには非常に使い勝手がいいです!
他にもクリーントーンにかけてバッキンぐもしやすいキャラクターでした
・Compressor – コンプレッサー
搭載アルゴリズム
Advanced Compressor
Sustaining/Percussive Compressor
コンプレッサ―の系統でいうとパコパコ系でした、掛け方によってはナチュラル系気味もねらえそうではありますがどちらかと言えばガッツリかけて使うのがいいと思われるキャラクターでした
・Modulation – モジュレーション
搭載アルゴリズム
Classic Chorus/Advanced Chorus
Tremolo
その他↓
Univibe Modern
Univibe Vintage
Vibrato
Vintage Phaser
Smooth Phaser
Panner
恐らくここが一番注目されるエフェクト群だと思います
コーラスはTC伝統のコーラスからよりリッチなアドバンスまで、トレモロは優しく揺らす物からTom Remolloのようにハードなサウンドまで、UniVibeはVintageモードの再現は秀逸な出来だなと思いました
VibratoですがBOSSのVBがおそらく元だと思われます、オリジナルと比べても遜色ない仕上がりだと思いました
Phaserですがプリセット内にあるものでまるでシンセサイザーのようにうなる使い方もでき面白い!と思いました
・Pitch – ピッチシフト
搭載アルゴリズム
Whammy
Pitch/Intelligent Pitch
その他↓
Octaver
Detune
ワーミーですが私の手持ちのBOSS PS6 Harmonistと比べてG systemの方がクオリティは高いなと思いました
もちろんワーミーと言うとピッチ感を保つために歪みのあとにつながれることが多いのですがそちらも並べ替えからできるので安定して音作りができる点もいいなと思いました
・Delay – ディレイ
搭載アルゴリズム
Single Delay
Tape Delay
Reverse Delay
Lo-Fi Delay
Ping Pong Delay
Dynamic Delay
Dual Delay
ディレイと言いますとTCの十八番のような気がします、以前発売されたFlashback Delayは世界中で絶賛の嵐で自分もX4を持っていますが、正直G systemがあればX4 も不要なのかなと思います
G systemではFlashBackに加えDual Delayのように新しいディレイも追加されており、結局のところはGsystemなのかなと思います
・Reverb – リバーブ
搭載アルゴリズム
Spring Reverb
Hall Reverb
Room Reverb
Plate Reverb
こちらもコンパクトではHall of fameとして売り出されているものと同等の物が入っていました、確かにリバーブだけならコンパクトの方でもいいような気もしますがG-Systemで一括してコントロールできるのでこの音は伸びを重視してPlateでこのクランチにはSpringを強くかけたいなどの細かい要望があるかたにはGsystemの恩恵は絶大だなと思いました
・Boost-ブースト
ソロブーストも可能で、自分の持っている歪みにブースト機能を拡張できると言う事も出来ます、本当にTCの思いつく事はセンスが良すぎますね
総評として
本当に音のクオリティ、操作性、機能面でいえば欠点が今のところ見つかりません
足りない、どうしても欲しい音はコンパクトをループにつなぐことで補えますし
本当にどこまでも考えつくされたフロアマルチだなぁと思いました
そしてツマミのように感覚だけでいじるのではなく’’数値’’ですべてのパラメータを管理している所も素晴らしいと感じました
たまにG systemは使いづらいと言われる理由もこの辺りなのかもしれません
しかし数値で管理されているのでより細かく音作りができますし、データから再現もできるようになります
そしてだからと言ってアナログの歪みの良さを許容する設計につくづく言葉がないほどに秀逸な製品だなぁと感動しました
最後に悪い点を
・デカい
・高い(集めるよりは安いけど)
・重い
この3拍子かなと思いました
悪い点も音に関しては一つもないところがTCの品質の高さあっての物だと思います
誰かの参考になれば幸いです
1件の返信
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